まゝに/8月の散策/毛無峠/秋の気配がしていた3




昨日の続きです。

下に見えていた小串硫黄鉱山跡


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そこを散策した過去写真から
2011年8月、10月と11月1日の写真を上げてみます。

その前に少し脱線話を…

この日、峠から鉱山跡を眺めるご年配の男性がおられました、そして、鉱山跡へ向かう私に声をかけてきました。

「この道は鉱山までつながっていますか?」

「ええ、つながっていますよ」

「足が悪いのですが、車で行けますか?」

「いいえ、残念ながら車ではいけません。登山道がありますが高低差があります。」

「そうですか、残念です。私はあそこで生まれて5歳まで住んでいたのですが、あまり記憶にありません。
5歳の時に山津波で両親が亡くなって、私は助かったのですが、それからここを離れました。
私も歳ですから、来れる時に一度自分の生まれたところを見てみようと思って今日は来たのです。」

その後少しお話をしてその方とは別れました。

そして、鉱山に着いてから私は思ったのです。
あの方の住所を聞いておけば良かったな〜

あの方を鉱山へ連れていくことは出来なかったが、自分には写真があったと。。
撮ってきた写真を送ることは出来たのにと。。
いつも気が利かない私です^^;

当時の写真を見ていて
その時の会話が蘇ってきました。
写真の不思議な力ですかね
今、あの方は元気だろうか。


2011年の時の過去写真から
今は土砂に飲まれて風景も変わってしまいましたが、
当時の様子を伝える写真が慰霊堂に貼ってありました。
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時代を感じさせる断片、1965年製の碍子と木柱
陶器の寿命の長さと、クレオソートの防腐能力に驚く
2014年に行った際には木柱は断片的になっていた。
土に還ったか、誰かが壊したか、埋もれたか…

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いつのころのものだろうか?
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土に還るということが分かる
あまりにも長い時間、触れられず風雪に曝されると
全体の形が変わらないまま、鉄でさえも断片的に消えていくのですね

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ぽつんと放置された車両

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運転席

黄色い粉は今も現地に残る硫黄
地面にも硫黄の結晶があります。
試験植栽が行われていますが
難しいようです




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トロッコの車輪
意外と小さい


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朽ちていくままのリアカー

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ひっくり返ったトラックの荷台
木製ベースが時代を感じます

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坑道入口、選鉱所、水処理施設など
坑道入口は埋められている
黄色いものは硫黄


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上部の水平ぽいラインは、トロッコの線路跡

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WEBでも見かける昔の校庭の回旋塔
ここに小学校だったか?がありました。
山津波はこの手前で止まったとあります。



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建物の残骸
朽ちていったり、土砂に埋まっていくので
翌年は見当たらなかったりします。



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峠から見えたグレーのものは
鉱さい、瓦礫、高炉の煉瓦など


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疲れるジロー坂037.gif

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10月も末になると寒いです。

8月にはキラキラだった水滴も凍っていく

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4に続く、次回は2016年に戻ります。


Commented by fujiryujin at 2016-08-16 01:17
記事を読んで、胸が熱くなりました。
ご縁と言うのは本当にすごい物ですね~。
もしかしたら、ネットで検索して、gekkoさんのブログを見てくれているかもしれませんね。
そうであって欲しいですね~。
Commented by youko19530222 at 2016-08-16 07:03
おはようございます。私も上の方と同じ気持ちになりました。お写真送れたのに・・・とgekko さんの優しさが出てますね。働く鉱山や生活していた場所が一瞬にして無くなる この残骸を見たらすごく悲しくなります これらを守る機械兵がやっぱり居てほしい。
夕べ読ませて頂きながらいつの間にか寝てしまい、maru さんが夢に出てきました(笑) 携帯は背中の下に💦
Commented by nyaan5296 at 2016-08-16 08:36
おはようございます(*^_^*)

こういう場所があるのですね。。。
置き忘れられ風化していくだけの
物言わぬ寂しさを感じます。
 
台風接近ですが、
今のところ青空が広がっています。
ササッと過ぎてほしい~(^-^)
Commented by ei5184 at 2016-08-16 09:43
凄いお話ですね~ 私は此処の事を初めて知りました。
こうやって写真を拝見しますと、色んな事が見えて来るようです・・・
Commented by gekko_skul at 2016-08-16 10:22
> fujiryujinさん、おはようございます^ ^
過去の写真を見返していて、
あの方は今も元気だろうか?と思い出しました。
元気でどこかで過ごされていると良いのですが。
私自身も、当時の居住者の方に偶然にも出会えて
お話を聞く事が出来た、図らずも貴重な体験をしました^ ^
Commented by gekko_skul at 2016-08-16 10:50
> youko19530222さん
おはようございます^ ^
あの時の方を思い出して、ちょっと残念だったなぁと
思っています、行けなくても雰囲気は伝えられたのにと、気がつくのが遅かった^^;
当時の新聞の第一報を見ると、死者、行方不明が400数十人、その後の救助作業でどのくらいの人が助かったか正確には追いきれなかったですが、この下には、まだ見つかっていない人がいるのです。

私が夢に出てきた^ ^良い夢ならいいですね(^^)
Commented by gekko_skul at 2016-08-16 10:55
> nyaan5296さん、おはようございます(^^)
ここに過去には2000人を超える人が生活していたのですが、今はその様子を知る資料も少ないです。
多くの人で賑わう万座からそんなに離れていないのに、
人知れず風化していく場所があるのは不思議な事です。
特異な気象で、一年の半分は立ち入れない事もあると思います。

台風、こちらは明日の予報です。
何事もなく過ぎ去ってくれると良いですね(^^)
Commented by gekko_skul at 2016-08-16 11:05
> ei5184さん、不思議なご縁のあったお話しです^ ^
当事者の方から直に聞けた事が貴重な体験でした。
そして、幾つかの心残りもあります。

ここは日本とは思えない不思議な場所で、全てが風化して消えていく前に私が出来る事は、その過程を写真で残すくらいですが、かれこれ数十年通ってます(^^)
Commented by katokun3 at 2016-08-16 11:10
おはようございます・・
いいお話ですね・・
廃墟となった、鉱山跡地訪ねられた、年配者
このブログと・・・巡り合えるといいのですが?・・(^^)
Commented by gekko_skul at 2016-08-16 11:59
> katokun3さん
おはようございます(^^)
災害の後は群馬の方に移転されたと話されていました。
仰るようにこのブログに行き当たると良いですね^ ^
Commented at 2016-08-16 18:10
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by gekko_skul at 2016-08-16 22:46
鍵コメさん、ありがとうございます^ ^
by gekko_skul | 2016-08-15 21:30 | 写真 | Comments(12)

時々の心のまゝに出かけて撮った写真をメインに載せてます。Thank you for coming to my blog. I am taking pictures with no principles, no category, going wherever my feelings leads as 4 seasons passsing by.


by Maru
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